2022.01.27
病気を引き起こす原因の一つであるウイルスは、細菌よりもずっと小さく、遺伝子とそれを包むたんぱく質でできています。
生きた細胞に侵入(感染)し、自分のコピーを次々に作って増殖します。
はしかや水ぼうそう、インフルエンザといった病気はウイルスが原因で起こります。
抗ウイルス薬は、ウイルスの増殖を抑える薬です。
子どもによく使われるのは、抗インフルエンザウイルス薬(抗インフル薬)と抗ヘルペスウイルス薬です。
前者はインフルエンザに、後者は水ぼうそう(水痘=すいとう)、唇の周りなどに赤いぶつぶつや水ぶくれができる単純疱疹(たんじゅんほうしん=ヘルペスとも言います)などに使われています。
抗インフル薬の一般的な特徴をまとめると、次のようになります。
・症状が現れてから48時間以内に使い始める
・症状がよくなる(例えば、熱が37.5℃未満に下がる)までの期間が、薬を使わない場合よりも約1日早くなる
・インフルエンザのA型、B型どちらにも効く
・主な副作用として下痢、吐き気などがある
・重大な副作用として、急に走り出すなどの異常行動が報告されている※
一方、抗ヘルペスウイルス薬の一般的な特徴は、水ぼうそうを起こすウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)や唇の周りの単純疱疹を起こすウイルス(単純疱疹ウイルス)の増殖を抑える働きがあります。
抗ヘルペスウイルス薬も、症状が出たら早めに使い始めるのが効果的です。
この記事では、子どもに使われる抗ウイルス薬の抗インフル薬と抗ヘルペスウイルス薬を紹介します(2021年時点)。
薬を使い始めて何か気がかりなことがあれば、医師・薬剤師に相談しましょう。
インフルエンザ、単純疱疹(ヘルペス)、水痘(水ぼうそう)など
<薬の形状>
顆粒、錠剤
<特徴>
単純疱疹ウイルスと水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑える薬です。
<注意>
服薬中は普段よりも多めに水分をとりましょう1)。水分制限を指導されている場合は医師・薬剤師に相談しましょう1)。