2022.08.09
目の病気の治療で思い浮かぶのは目薬(点眼薬)ですね。
目がかゆい、目やにが出る、目の乾きがあるときなどに点眼薬を処方されるイメージがあるかもしれませんが、点眼薬の他にも塗り薬の「眼軟膏」(がんなんこう)があります。
こちらの記事では、「点眼薬」および「眼軟膏」についてご紹介します。
それぞれの治療薬の中に含まれる有効成分としては、アレルギー反応を抑える抗アレルギー薬、炎症を抑えるステロイド薬、細菌を殺す抗菌薬などがあります。
目の症状に応じて処方され、目のアレルギー反応や細菌感染症などによる症状を抑えます。
目薬は身近な薬ですが、正しい使い方をおさらいしておきましょう1,2) 。
子どもに点眼する場合は、怖がって動かないように、子どもの頭を膝の上にのせるなど工夫しましょう。
泣いている時は、涙と一緒に点眼液が流れてしまうので、泣き止んでから点眼します。
(1)手をきれいに洗います。
(2)目を開けたまま、目薬をたらします(何滴たらすかは、薬の種類や患者さんの状態によって異なります)。
(3)目を閉じ、しばらくそのままにします。
(4)薬の容器の先端に眼球や指が触れないようにします。
(5)目からあふれた液は、清潔なティッシュペーパーなどでやさしくふきとります。
(6)2種類以上の薬を点眼する時は、どれくらいの間隔を空けるかを、医師・薬剤師に聞いておきましょう。
眼軟膏もほぼ上記と使い方は同じですが、(2)が異なります。
(1)手をきれいに洗います。
(2)指で下まぶたを軽く引き、下まぶたの内側に薬をつけます3) 。
(3)目を閉じ、しばらくそのままにします。
(4)薬の容器の先端に眼球や指が触れないようにします。
(5)目からあふれた薬は、清潔なティッシュペーパーなどでやさしくふきとります。
(6)2種類以上の薬を使用時は、どれくらいの間隔を空けるかを、医師・薬剤師に聞いておきましょう。
文章ではイメージしにくいかもしれませんが、眼球そのものではなく、「あっかんべー」をして、赤い部分に薬をそっとのせるような感じです。
実際には医師・薬剤師に聞いてみるとよいでしょう。
他にも、薬を使い始めて何か気がかりなことがあれば、医師、薬剤師に相談しましょう。
この記事では、子どもに使われる主な目の薬を紹介します(2022年4月時点)。
結膜炎、麦粒腫(ものもらい)
など
《 監修 》
松井 潔(まつい きよし) 総合診療科医
神奈川県立こども医療センター総合診療科部長。愛媛大学卒業。
神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て2005年より現職。
小児科専門医、小児神経専門医。