卵管鏡下卵管形成術 ( FT )とは?FTはどんな人が受けるの?不妊治療【医師監修】

2020.03.02

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不妊治療-病院

卵管鏡下卵管形成術( FT :falloposcopic tuboplasty)とは?

卵管鏡下卵管形成術( FT )とは、卵管が狭くなったり詰まったりしている場合に、卵管の中に内視鏡を入れて詰まりを通す治療です。

卵管鏡下卵管形成術( FT )は、どんな人が受けるの?

卵管が狭くなっていたり、詰まっていたりする場合の治療法です。卵管造影検査などで卵管狭窄や卵管閉塞が判明した場合、卵管鏡下卵管形成術によって卵管を通すことで自然妊娠が期待できる場合に行われます。

 

卵管は、子宮の左右から伸びる細長い管で、精子と卵子の通り道になっていて、受精の場になります。

精子は膣〜子宮内〜卵管へ移動し、卵子は排卵後、卵管の先端の卵管采(らんかんさい)という部分から卵管内へ取り込まれます。

卵管が両側閉塞していると、精子と卵子が出会うことができないため、不妊になります。

 

卵管を通すことで、体外受精をしなくても妊娠可能な状態を作ることができる場合に卵管鏡下卵管形成術が行われます。

ただし、卵管以外の機能を改善するものではないため、卵巣の機能が正常な比較的若い人の選択肢になります。

卵管鏡下卵管形成術( FT )の方法は?

先端に卵管鏡を搭載した細い管(カテーテル)を膣から挿入し、子宮へと進めていきます。子宮内にある卵管の入り口が確認できたら、卵管の中にカテーテルを挿入し、カテーテルの先端に付いているバルーンをふくらませて、卵管の詰まった部分を押し広げます。詰まった部分が開通したら、バルーンを戻しながら卵管の中を観察します。

 

卵管鏡下卵管形成術は、一般的には入院の必要はなく、しばらく休んでから帰宅できます。ただし、麻酔の種類や状況によっては入院が必要なこともあります。

卵管鏡下卵管形成術( FT )は、いつでも受けられるの?

卵管鏡下卵管形成術は、妊娠の可能性がない月経終了後から排卵前の時期(低温期に行われます。

卵管鏡下卵管形成術( FT )をしたら妊娠するの?

卵管鏡下卵管形成術を行った後には、これまで狭くなっていた卵管が広がったり、詰まっていた卵管が通ったりするので、妊娠の可能性は高くなります。ただし、それ以外に妊娠しにくい原因があれば、その治療が必要になります。

 

また、卵管が通ったからといっても、卵管の機能が完全に元に戻るわけではありません。その点も、治療前にしっかり理解しておくことが必要です。

卵管鏡下卵管形成術を行っても妊娠しない場合は?

卵管鏡下卵管形成術を受けたら自然妊娠への期待は高まりますが、必ず妊娠するとは限りません。術後、約6カ月が妊娠しやすい期間になります。卵管の状態によっては術後すぐに再閉塞する場合があるいっぽう、数年経っても開通している場合もあります。

 

卵管鏡下卵管形成術を行っても一定期間妊娠が成立しない場合は、体外受精へステップアップするのが現実的です。

《 監修 》

  • 洞下 由記(ほらげ ゆき) 産婦人科医

    聖マリアンナ医科大学助教、大学病院産婦人科医長。2002年聖マリアンナ医科大学卒業。

    不妊治療をはじめ、患者さんの気持ちや環境を一緒に考えてくれる熱血ドクター。日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医。専門は生殖内分泌、周産期、がん・生殖医療。

    HP https://www.marianna-u.ac.jp/hospital/reproduction/ 聖マリアンナ医科大学病院

     

     

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