2022.12.15
日本の医療機関で出産の際、99%近くの割合で分娩時に赤ちゃんとお母さんの安全を守るためにさまざまな医療処置が行われています。
ここでは、赤ちゃんがなかなか出ないときに行われる出産をサポートする処置と、お産をスムーズに行うための一般的な医療処置をご紹介します。
子宮口が全開大(約10cm)になり赤ちゃんの頭が下りてきても、赤ちゃんの回旋異常(かいせんいじょう)やお母さんの疲労などのために、お産が進まなくなることがあります。
赤ちゃんが出られない状態が続くと母子共に危険になる可能性があるため、医療処置によって赤ちゃんが外に出るのを助けることがあります。
万一のトラブルに備えスムーズなお産を行うために、お産に先立って、あらかじめいくつかの医療処置が行われます。必ず行われる処置もありますし、施設によっては行わない処置もあります。
出産を助けるための処置は、産院や医師の方針によって異なります。
会陰切開は必ずするのか、赤ちゃんが出にくいときには鉗子分娩と吸引分娩のどちらを行うのか、剃毛や浣腸などの処置はどこまで行うのかなど、疑問に思うことや不安なことは、早めに医師に相談しておきましょう。
出産において、どのような場合にどのような処置が行われるのかを知っておけば、一層安心してお産に臨むことができます。
《 監修 》
井畑 穰(いはた ゆたか) 産婦人科医
よしかた産婦人科診療部長。日本産婦人科学会専門医、婦人科腫瘍専門医。東北大学卒業。横浜市立大学附属病院、神奈川県立がんセンター、横浜市立大学附属総合周産期母子医療センター、横浜労災病院などを経て現職。常に丁寧で真摯な診察を目指している。
▶HP https://www.yoshikata.or.jp/ よしかた産婦人科