【ボディアナリスト監修】骨盤底筋 と妊娠の関係。骨盤底筋力を鍛えるには?

2020.01.31

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骨盤底筋(こつばんていきん)とは?

骨盤底筋は、妊娠・出産に直接関わる大切な筋群です。一般的に骨盤底筋の活動が高い人は、骨盤周囲の血流が良く、体温や基礎代謝が高いので太りづらくなり、ヒップラインも引き締まって、姿勢や歩く姿が美しくなるといわれています。

骨盤底筋群は、直接手で触れたり目で見て確認したりできないために、その存在を知らない人が多い筋肉群です。骨盤底筋群とは、骨盤の下にハンモックのように広がる筋肉群で、絶えず収縮を繰り返しながら排尿・排便をコントロールし、さらに子宮・卵巣・を下から支えるための重要な働きをしています。ここで一度、自分の骨盤底筋群の収縮の強さと骨盤底筋力を確認してみましょう。

≪骨盤底筋力チェックリスト≫

以下のチェック項目の中で、あなたはいくつ該当しますか?

□歩く習慣がほとんどない
□座っている時間が長い
□トイレに行く間隔が短い
□咳やクシャミをした時に尿漏れが起こることがある
□便意があるのにうまく押し出せない
□腹部が硬い・下腹部だけポッコリ出ている
□目が疲れやすい
□肩や手指が痛みやすい(疲れる)
□脚がむくみやすい
□足裏が硬い(疲れる)
□姿勢が悪い
□ヒップラインのたるみがある
□首のたるみがある
□目の下がたるみ、口角も下がっている
□背中や腰に凹凸が少ない
以上15項目のうち、5つ以上当てはまる項目があった人は、骨盤底筋群が衰えている恐れがあるため骨盤底筋を鍛えることをお勧めします。さらにそれを習慣化することで、身体の変化はもちろんのこと、気持ちにまでうれしい変化を感じられるようになるはずです。

骨盤周囲の血流を良くすることが大切

女性ホルモンを活発にし、卵子や子宮の環境を整えるためには、骨盤周囲の血流を良くすることが大切です。特に受精卵は、血液のじゅうたんと呼ばれる子宮内膜に厚みのあるほうが着床しやすいといわれています。骨盤底筋は、その子宮を下から支えながら血流を促進させ、赤ちゃんのために骨盤のゆがみが少なく血流の良い環境を作ります。

骨盤底筋力が衰えると尿漏れ・子宮脱が起きやすくなる!?

骨盤底筋力が衰えると、分娩する力の低下にもつながることが予測されているほか、若い人でも産後から尿漏れが始まり、子宮脱が起きやすくなっているといわれています。
骨盤の下に位置する骨盤底筋群は、二足歩行で姿勢を維持し、頭を上にのせている私たち人間の姿勢保持機構として、生涯を通じて鍛え続ける必要がある重要な筋肉の集まりだといえます。
大事なのは、足裏の柔軟性と骨盤の動きの大きさです。足裏が床を蹴り、骨盤が大きく前後・上下・左右へ動くたびに、骨盤底筋力は緊張を保ちながら姿勢を維持し、排尿・排便もコントロールしています。骨盤底筋力を衰えさせることなく、姿勢の良い歩き方を身につけることは、いつまでも美容や健康を保つ方法としてもお勧めです。

骨盤底筋を鍛えて卵巣・子宮の働きを活発にする

骨盤底筋力を鍛えると、バストラインやヒップラインに張りができ、ホルモンの働きも活発になることが期待できます。ヒップラインを作る上で大事なのは、脚が地面を押す力です。足裏が地面を踏むたびに骨盤底筋に適度な収縮が起こり、大臀筋などの筋肉も使われるためにヒップラインが引き上がり、腰回りの血流が劇的に良くなるという仕組みです。
脳の下垂体から送られる卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンは、血流と共に卵巣・子宮まで届きます。脚や骨盤底筋力を鍛えることで、女性ホルモンを受け取る卵巣・子宮の働きも活発にし、妊娠に適した体質を作ることが期待できます。

《 監修 》

  • 立花 みどり(たちばな みどり) ボディアナリスト

    一般社団法人日本ピルビスワーク協会 特別顧問。
    即効的に骨盤をリセットする運動ピルビスワークを考案し、
    40年間で60万件もの指導実績を持つ骨盤美容の第一人者。
    近年では不妊改善と産前産後の骨盤リセットサロンを運営する傍ら、産後ママ対象に乳幼児から姿勢を整える育児「骨育」の指導に力を入れている。

    HP https://pelviswork.com/

  • 濵脇 文子(はまわき ふみこ) 助産師

    大阪大学大学院医学系研究科招聘准教授。
    助産師・保健師・看護師。
    産前産後ケアセンターヴィタリテハウス施設長。
    はぐふるアンバサダー。
     
    妊娠から産後まで、一人一人に寄り添い幅広くサポートを行う。
    また、自治体や企業とマタニティーソリューションの事業構築や講演・執筆活動、専門職の教育研究にも携わる。
     
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