2020.05.18
プロラクチンとは、脳の下垂体から分泌されるホルモンで、妊娠中や授乳中にたくさん分泌されるため、乳汁分泌ホルモンとも呼ばれています。このプロラクチンが過剰に分泌される状態を「高プロラクチン血症」といいます。
母乳が出ている間は次の妊娠をしないように、プロラクチンが分泌されて排卵や月経が起こらないようにする働きがあります。ところが、妊娠や出産をしていないにもかかわらず、プロラクチンが多量に分泌されるケースがあります。すると排卵が起こらず、月経不順になったり、乳汁分泌が起こったりします。
ふだんは問題がないのに、夜間や強いストレスを感じたときだけプロラクチンが上昇するケースがあり、それを「潜在的高プロラクチン血症」といいます。
《 監修 》
洞下 由記(ほらげ ゆき) 産婦人科医
聖マリアンナ医科大学助教、大学病院産婦人科医長。2002年聖マリアンナ医科大学卒業。
不妊治療をはじめ、患者さんの気持ちや環境を一緒に考えてくれる熱血ドクター。日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医。専門は生殖内分泌、周産期、がん・生殖医療。
▶HP https://www.marianna-u.ac.jp/hospital/reproduction/ 聖マリアンナ医科大学病院