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月経や妊娠に関係するホルモン

2020.02.03

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月経はホルモンの働きによっておこる

女性の身体は妊娠をしていない期間、増殖期(卵胞期)、排卵期、分泌期(黄体期)、月経期を繰り返します。この月経周期は、主に4つのホルモンの働きによって月経周期を保ってコントロールされています。そしてこれらのホルモンは妊娠にも深く関係しています。
その4つのホルモンとは、脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)、そして、卵巣で分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン/E2)と黄体ホルモン(プロゲステロン)です。
脳がホルモン分泌量を常にチェックしていて、減ってしまうと増えるように、増えてしまうと減るように指令を出し、分泌量の調整を行ったり分泌を促したりします。しかし、司令塔の視床下部はストレスの影響を受けやすいため、うまく働かなくなるとホルモンのバランスが乱れ、生理の状態や体調にも影響が出ます。
排卵した卵子が受精卵となり、無事子宮内膜に着床して妊娠が成立すると、これまでとは全く違うホルモンバランスに変化します。この影響で身体におこる様々な現象が、妊娠の兆候とされるものです。ただし、妊娠の兆候の中でも月経予定日前から出現するものについては、その発生頻度に個人差があります。

卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成 ホルモン(LH)

性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)の刺激を受けた脳下垂体から分泌されるホルモンで、「ゴナドトロピン」と呼ばれたりもします。FSHは卵巣の中の卵胞を刺激して発育する作用が、LHは成熟した卵胞の中から卵子を排卵させる作用があります。

卵胞ホルモン(エストロゲン/E2)

FSHの刺激によって卵巣から分泌されるホルモンで、子宮内膜を増殖させて受精卵が着床できる環境を整える、卵子を包んでいる卵胞を成熟させて排卵を起こす、頸管粘液を増やして子宮内に精子が入り込みやすくする、乳腺を刺激するなどの作用があります。
また、女性らしさを作るホルモンとして、乳房の発達、皮膚、骨、筋肉、脳、自律神経などの働きにも関係しています。思春期から分泌量が多くなり、30代でピークに達し、更年期になると減少します。

黄体ホルモン(プロゲステロン)

子宮内膜を受精卵が着床しやすいように整え、体温を上昇させる働きがあり、卵巣にできる黄体から分泌されます。黄体は排卵が終わった卵胞が変化して作られるため、排卵後に分泌が急増します。妊娠した場合は多量に分泌され、体温が高い状態で保たれ、赤ちゃんが育ちやすい子宮環境を整えます。妊娠が成立しなければ黄体は衰退し、プロゲステロンの分泌も低下します。基礎体温を上げるためにエストロゲンによって増殖していた子宮内膜を体外に排出させるのを助けます。
プロゲステロンには体内に水分を蓄えたり乳腺を刺激して発達を促したりする作用などがあるため、月経前に身体がむくみやすく乳房に痛みを感じる場合があるのはこのためです。このほかに、イライラや集中力の低下を引き起こすこともあります。主にプロゲステロンの影響で起こるこれらの症状は、月経前症候群(PMS)と呼ばれています。

 

『参考資料』
・『女性ホルモンの教科書』黒住沙織・佐田節子著、日経ヘルス編/日経BP
・『月経らくらく講座~もっと上手に付き合い、素敵に生きるために~』松本清一監修/文光堂
・『病気がみえる 産科(第2版)』/ MEDIC MEDIA
・ 『最新産科学(正常編)改訂第22版』荒木勤/文光堂

《 監修 》

  • 濵脇 文子(はまわき ふみこ) 助産師

    県立長崎シーボルト大学大学院修了。国立保健医療科学院地域保健福祉分野修了。
    助産師(アドバンス)・保健師・看護師。
    株式会社マイユティックス
    総合病院・クリニック・助産院に勤務し、妊娠・出産・産後まで幅広くサポートを行う。
    また、大学・助産師学校にて専門職の教育にも従事。

    HP https://maieutics.co.jp/

     

     

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