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出産年齢について

2020.01.31

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女性の年齢と妊娠・出産

女性は、年齢を重ねるにつれて妊娠しにくくなっていきます。女性が妊娠できる能力が最も高いのは20代で、その後は徐々に低下していきます。特に35歳を過ぎると、妊娠できる能力の衰えは顕著になっていきます。だいたい45歳くらいまでが出産できる年齢(生殖年齢)と考えられるでしょう。

生殖年齢には個人差があるので、40代になっても妊娠・出産している人はたくさんいます。しかし、自分もそうかどうかは、まったく分からないのです。「生理があれば閉経まで妊娠できる」と思っている人もいるようですが、そのずっと前に妊娠しにくい状態になっています。

また、高年齢になるほど流産しやすくなります。加齢によって妊娠しにくくなること、そして流産の確率が高くなることで、年齢が上がるほど最終的に出産できる可能性は低くなるのです。

どうして妊娠しにくくなるの?

女性の卵子は、おなかの中にいる胎児のときに作られます。誕生する前からその数は徐々に減っていき、新しく作られることはありません。年齢が上がるとともに卵子の数が減るのに加え、残っている卵子には染色体異常が増えていきます。染色体異常の卵子は、受精しなかったり、受精してもうまく育たなかったり、着床しても流産したりすることがあります。つまり、卵子の数の減少と質の低下で、妊娠できる質のいい卵子が排卵される確率が低くなっていき、妊娠しにくくなるのです。

また、30代後半からは子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が起こりやすい年齢ですが、こうしたことも妊娠に影響するケースがあります。

排卵があれば、何歳でも妊娠できますか?

排卵があれば妊娠する可能性はゼロではありませんが、何歳でも妊娠できるわけではありません。

一般的に20代で2回の排卵に1回、30代前半で3〜4回の排卵に1回、30代後半では5〜6回に1回くらいの頻度で、妊娠できる力を持った卵子が排卵されます。40代後半だと、毎月排卵していても1年に1〜2回しか妊娠する力を持った卵子は排卵されません。これが、年齢とともに妊娠しにくくなる一番大きな原因です。

卵子の老化を止める方法はありますか?

卵子の数の減少や質の低下は加齢によるものなので、それを止めることはできません。

しかし、老化のスピードをゆるめる対策として、規則正しい生活をする、喫煙をやめる(禁煙)、適度な運動をする、ストレスをためないなど、生活習慣を見直すのは良いことでしょう。
また、食事で補いきれない栄養素などを、適切なサプリメントで取り入れることも有効です。漢方薬や鍼灸などの東洋医学を併用して、効果がみられることもあります。

ただし、基本的には卵子の老化を止めることは不可能なので、自分でできることをやりつつ、適切な医療を受けましょう。

卵子がどれくらい残っているのか調べることはできますか?

卵巣にどれくらいの卵子が残っているかの目安になる検査があります。「AMH検査」といって、月経周期に関係なく血液検査で調べることができます。不妊専門の病院であれば、ほとんど測定は可能です。AMHの値は個人差が大きいので、若くても卵子の残りが少ない人もいれば、高年齢でもわりとたくさん残っている場合もあります。

また、月経中に超音波検査で見える小さな卵胞数を数える検査があります。通常10個くらい確認できますが、その個数が減ってくると、残りの卵子数が少ない可能性があります。卵子の数は多ければ妊娠しやすいかというと、そうとは限りません。卵子の質は年齢と相関します。年齢が若ければ、数が少なくても卵子の質は高いので妊娠の可能性は高いといえます。

《 監修 》

  • 洞下 由記(ほらげ ゆき) 医師

    聖マリアンナ医科大学助教、大学病院産婦人科医長。2002年聖マリアンナ医科大学卒業。

    不妊治療をはじめ、患者さんの気持ちや環境を一緒に考えてくれる熱血ドクター。日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医。専門は生殖内分泌、周産期、がん・生殖医療。

    HP 聖マリアンナ医科大学病院

     

     

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